開発者は環境に配慮したソフトウェアを目指しているが、リソースが不足している
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開発者は環境に配慮したソフトウェアを目指しているが、リソースが不足している

2022年11月の声明でマイクロソフトの社長が述べたように、企業は、講師の招聘、正式なトレーニングモジュール、および継続的教育プログラムなど、サステナビリティに関する体系的な社員教育を始めなければ、ネットゼロ目標を達成することは難しいでしょう。同様に、開発者がグリーンソフトウェアに注力するためには、経営陣の賛同が必要です。炭素を考慮した、エネルギー効率にすぐれる技術に積極的に取り組んでいる情熱的な奉仕者は、その技術を実装し拡大するためのサポートを必要としています。

例えば、SOGS調査の回答者の一人は、「すべて実践したいが、まだ方法が分からない」と述べています。 「ツールやKPI、顧客の意欲が足りないので、まだあまり実行していない」という回答者もいました。 また、「雇用主が価値を認めないため、排出量削減の措置を講じなかった」という回答者もいました。

知識とツールのギャップを解消し、グリーンソフトウェアの商業的可能性と、グリーンソフトウェアの原則を適用する際のビジネスケースについて顧客を教育するために、やるべきことがたくさんあるのは明らかです。2022年のBCG社の調査では、多くの組織で、ネットゼロの目標達成に向けた施策の導入が遅れており、特にスコープ3の排出量を包括的に測定・報告するツールがないことが障壁として残っていることが分かりました。全体排出量の92%がスコープ3の排出であるのに対し、スコープ3の排出を優先課題として捉えている調査回答者はわずか12%であることを、BCG社は明らかにしました。

経営幹部によるアドバイスと管理サポートがあれば、ソフトウェア実践者は、気候変動目標を達成するために必要なツールやソリューションの開発がよりしやすくなります。調査では、経営幹部のサポートが必要な領域がいくつか指摘されています。アクセンチュア社のUnited Technology and Sustainability(テクノロジーとサステナビリティの統合)報告書は、CIOが、組織のサステナビリティへの道筋に大きな影響を与えることができると強調しています。しかし、CIOの49%のみが、サステナビリティの目標を設定するリーダーシップチームに所属し、テクノロジーとサステナビリティ戦略を統合している企業はわずか7%であることが分かりました。アクセンチュア社の報告書によると、効果的なサステナビリティテクノロジー戦略によって、企業のESGランキングを11%急上昇させられるといいます。正しいデータを持つことは、組織がESGの目標を達成するための重要な第一歩です。アクセンチュア社は、次のように勧告しています。「ESGのKPIを定義し、効果的に報告するために、企業は、利害関係者にとって何が重要かを洞察する必要があります。組織は、データと洞察に基づいた意思決定を行うことができなければなりません」。 洞察を日々の業務に反映させるためには、経営陣のサポートが必要です。

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